(p1)

情報管理、ずさんさ浮き彫り 廃棄ハードディスク転売

 「個人情報を含む神奈川県の大量の行政データが蓄積されたハードディスク(HD)が転売されたことが6日、明らかになった。 HDの廃棄を担う事業者のずさんな管理が浮き彫りになり、県もデータ消去の確認が不十分だったと謝罪した。同じ業者に処理を委託する 企業や省庁には情報漏洩への懸念が広がっている。(日本経済新聞社)」
  ブロードリンク(東京・中央)のデータ消去担当社員がデータを破壊する前に社外に持ち出し犯行に及んだことによる。想定外の事態に 神奈川県は今後、職員の立ち合いによりこのような不祥事に対応するとのことだ。ブロードリンク「担当者は「管理が甘かった。 金属探知機の導入など再発防止を徹底したい」と話す。(日本経済新聞社)」とのことだが事態をかなり甘く見ていると思う。 業務内容の熟知及び業務工程の理解は役員の責任の範疇と考える。ブロードリンクの主要な取引先が一流企業や官庁ではないか。 それなのに何らの手当てもしてこなかったというのは経営者としていかがなものか。一流企業の幹部の劣化がこの国ではここまで 進んでしまったと思うとやるせない。
  どこにもネズミはいる。それを捕まえられない猫は無能だ。飽食を喜びとする猫ではなく、 やせて思慮深い猫を待ちたい。(2019/12/6)

民法の一部を改正する法律(債権法改正)について

 「平成29年5月26日,民法の一部を改正する法律(平成29年法律第44号)が成立しました(同年6月2日公布)。 民法のうち債権関係の 規定(契約等)は,明治29年(1896年)に民法が制定された後,約120年間ほとんど改正がされていませんでした。 今回の改正は,民法のうち債権関係の規定ついて,取引社会を支える最も基本的な法的基礎である契約に関する規定を中心に, 社会・経済の変化への対応を図るための見直しを行うとともに,民法を国民一般に分かりやすいものとする観点から実務で通用している 基本的なルールを 適切に明文化することとしたものです。(法務省・民事局のHomePageより引用)」
  いやはや、民法の債権編の施行が迫っている。今年の冬はじっくり改正民法を読み込む必要がありそうだ。民法はもとより法律は抽象的なものから 具体的な事柄に説明するという論理構成をとっている場合が多いい。民法の中でその中核的な位相にあるのが債権編である。 よって私法一般を理解するうえで 債権編は極めて重要と言わざるを得ない。条文の数はそれほど多くはないが抽象度が高いので学習時間相当と思料する。
  でも、ちょと楽しそう。(2019/12/6)

「AIには勝てず」 韓国トップ棋士が引退

 「李氏は聯合ニュースとのインタビューで「AIの登場で、死に物狂いで第一人者になっても最高ではないことがわかった。 どのみち勝てない存在がある」と引退の理由を語った。(日本経済新聞:11/29)」生物と非生物との相違点は自己増殖の有無とされる。人間と人間以外の動植物との 差異は考えることのおおいさ、そしてその軽重であるとされる。
  囲碁の世界であるが、AIに人間は敗れたのである。AIをプログラミングしたのは紛れもなく人間であるから、AIは人間によって作成された物である。AIは人間の コントロール下にある。
しかしながら簡単なプログラミングならAIにも作れる。早晩AIのプログラミングもAIがするであろう。人間の感情は複雑とされるが、 これとてプログラミング可能な領域ですらある。 AIが工場でロボットを使いAIを製造する。自分よりよくできたAIを再生産する。これは正にAIの自己増殖の始まりである。
  人間とはいったい何者なのか、問われ始めているような気がする。アーノルド・シュワルツェネッガーのターミネーターの世界、その諸条件は整いつつある。 今日もばかなことを夢想してしまった。(2019/11/29)

JR原宿駅の駅舎、五輪後に解体へ

  「JR山手線原宿駅(東京都渋谷区)の大正期に建設された駅舎が取り壊されることになった。(朝日新聞)」学校帰りに渋谷駅ハチ公前を通り、NHKの脇を抜けそして 代々木公園を散策した。時たま明治神宮に寄り、清浄な気分に浸る。原宿駅から中央線の最寄り駅に向かうのが日課だった、そんな時があった。 原宿駅近くで見た夕焼けは今でも鮮明に焼き付いている。私の記憶の駅舎はこれからも残る、特別な存在なんだ。 (2019/11/19)

私事ですが、、電話で困っています。

 某電話の代理店よりいつもの案内電話あり。今夜の7時半ごろで、クレームの一つも言いたくなり、上席の方とお話ししたいと申し上げる。 H嬢曰く、「営業の電話ですので、9時までですのでそれまでに再度電話したい。」分かりましたと電話を置く。念のため、会社名と電話番号 それにH嬢の氏名を聞く。もう少し意地悪したいときは本社の所在地と役員の氏名を聞くことにしている。ほとんどの人はこの質問には閉口する。 連絡担当(電話での営業)に社長の氏名や本社の所在地といった知識は必要ないのだろう。法的には当たり前の質問(訪問販売法違反)だが、電話番 とすると居直りたくなるだろうと想像する。
  おいおい、夜の9時まで電話するのかい。私のところは早くてよかった。8時半ごろ、S氏より折り返しの 電話あり。今後一切B代理店及び某電話の代理店総てから電話連絡はしないようにするとのこと。多分噓だと思いつつ、信じたい欲求に負ける。 いずれにしても、こういった仕事をする会社と社員が可哀そう。今夜は大人げない事をしてしまった、反省。(2019/11/6)

金高騰、中銀が存在感 ロシアや中国が脱「米ドル依存」

 「高騰する金の買い手として世界の中央銀行の存在感が目立っている。2019年上期の中銀の金購入量は上期として1971年以降で最高ペースだ。 米ドル依存を脱却しつつ、準備資産の保全を図る目的で、ロシアや中国、ポーランドなど新興国が活発に購入している。(日本経済新聞)」金は利子が 付かないのだが、世界的な金融緩和と安全資産への選好からドルや債券からの乗り換える投資家が出てきているとのことだ。理論経済学からすると このような金への投資需要の増加は当然の脈絡なのだが、一部の経済評論家からすると意に沿わない現象と断じよう。
  こういった金からドルへのシフトが起こるとき世界経済の底流の変化の有無が一番の関心ごとになる。それは各国の中央銀行の金保有高の増減だ。 危機には程遠いと思うが、クライシスの兆候の一つと言えよう。いつも思うのだが、政府や中央銀行は表の信仰(声明)と裏の信仰(行動)を 上手く使い分ける。ニコニコした表の顔でなく、冷静沈着なる裏の顔を見たい。
米国のみならず、各国中央銀行の過度の金融緩和 は管理通貨制度の信頼を弛緩させかねない負の一面があることに留意する必要がある。基軸通貨たるドルの避けられない宿命を特に思う。(2019/11/2)

(p2)

「クッキー」情報収集、公取委規制へ スマホ位置情報も

 「ウェブ上で利用者がどんなページを見たかを記録する「クッキー」について、公正取引委員会は、利用者の同意なく収集して利用すれば 独占禁止法違反になる恐れがあるとして規制する方向で検討に入った。(朝日新聞)」法治国家においては法の不存在は個人情報の収集であれ集積 であれ資本の論理の赴くまま自由である。ウェブのリテラシーなどほとんどの利用者は持ち合わせてはいない。「クッキー」については便利半分、 煩わしさと鬱陶しさ半分と複雑な心境だ。
ウェブ開発者の端くれの私からすると技術的な規制は反発したくなるのが人情だ。
  よくよく考えてみると、公正取引委員会の個人情報保護の取り組みは頷ける。利用者個人に比し、優越的地位の利用ということで企業に一定の網を 被せることは理にかなっている。自由主義は対等な個人と個人、あるいは個人と企業を想定している。独占企業や優越的地位の高い企業が 倫理的に振舞ってくれる性善説など通用しないことは明白になった今、十分なる議論を尽くしてほしい。本来経団連あたりがこのような提言をするのが 筋と考える。(2019/10/29)

米通信当局、ファーウェイ排除要求へ 既存設備も交換

 「米連邦通信委員会(FCC)は28日、国内の通信会社に対して中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)の 製品を使わないよう求める採決を11月に実施すると発表した。(日経新聞)」米中間の通信規格をめぐる覇権争いのひとこまだろう。 中国製品の価格攻勢に対抗し、安全保障上のリスクのもとまずは米国内の締め付けを図る。いずれにしても、友好国にこの処置は波及することは 目に見えている。
インドが将来この覇権争いに参入するまで、この構図は変わらないと考える。(2019/10/29)

仮想通貨リブラから5社離脱

 「(米フェイスブック(FB)が計画を主導する暗号資産(仮想通貨)「リブラ」の発行・管理団体から、米クレジットカード大手のビザと マスターカードなど5社が離脱したことが11日、わかった。(朝日新聞)」資本は国家の秩序を越え本性に従い自己増殖をなさんとする。国と国の間に、 あるいは国に侵潤し、肥大する。あたかも資本がそれ自体が意志を持つかのようにふるまう。「リブラ」は「ドル」などの通貨とリンクすれば「金」と 同様に国家をまたぐ通貨たり得よう。ありえないないことだが、それは「ドル」にとって代わる国際通貨たり得よう。
「リブラ」が他の暗号資産(仮想通貨)と質的に異なり、リンクすることにより信用を獲得する。価値尺度、交換の媒介、価値の蓄積可能な通貨が私企業によって 創られる。管理通貨制の矛盾を蚕食しかねない資本自身の内なる叫びに聞こえる。
 旧約聖書の「創世記」に書かれた事柄がバベルの塔であるならば、「リブラ」もまた似たような運命と心配する。バベルの塔は神により、「リブラ」は 中央銀行なり国家によりとん挫する。人々の欲望と言葉がこれまた通じない、悲しい物語を思う。それが大風呂敷でなく、 ハンカチ程度であれば話は変わってくるのだが。(2019/10/12)

香港、覆面禁止規則

 「香港政府は9月4日、行政長官の権限であらゆる規則を適用できる「緊急状況規則条例」を発動すると発表した。(日経新聞電子版)」 この規則は翌日5日から発動され「覆面禁止規則」が適用されるとの報道だ。独裁国家の強権と人民の衝突に胸が締め付けられる。 社会主義の理想を掲げた、愛国者であったレーニンや毛沢東がこの状況を見たとき何を思うのであろうか。
  未成熟な生産力の上に人為的な下部構造を取ってつけてもそれはまがい物に過ぎない。社会主義と自称する国家資本主義の民主主義がどのように 変質するのか、または変わらないのか知りたい。いずれにしても、悲しいかなそれは「白く塗りたる墓(新約聖書マタイによる福音書(23章))」にしか私にはみえない。 だが現実に、そこには生きた人民が生活しているのだ。香港の政情を注視していきたい。(2019/10/4)

バンクシーが描く英国議会

 「英国の覆面芸術家バンクシーが英議会の議員をチンパンジーに見立てた絵画が3日、競売大手サザビーズの競売で987万9500ポンド (約13億円)で落札された。(朝日新聞)」時代を越えて残る絵画と思う。民主主義が形骸化し退廃の域に達したポプリズムの議会、 いや社会そのものをかくも冷徹且つ軽妙にに表現しうるものだろうか。金融資本が闊歩する中、産業資本の遺産が、老骨今だ健在なりと仁王立ちしている、 覆面芸術家恐るべし。
 香港もそうであるが、民主主義に覆面はどうやら必要不可欠なようだ。(2019/10/4)

新版大内力著「国家独占資本主義論(こぶし文庫)」によせて

 金本位制の離脱から管理通貨制の移行をもって帝国主義の確立とすると現状分析が論理的に説明できるのではないかと思う。帝国主義論は 金本位制の崩壊で終わるのではなく、もっと積極的に管理通貨体制の成立をもって金融資本の永続性を展開し得る。 日本なら日本のある種の経済問題を考えたときに、前提条件を置かねばならない。この前提条件を省いた論証がどうも手品師の掌で 躍らされているような煮え切らない料理と思えてしまう。
 そのように大内力著「国家独占主義論」を読むと経済学の現状分析の一つの方法論を提示したと私には思えてならない。論証のあり様の 内在する矛盾をことさらに開示していたと思われる。全般的危機説と評されるように書の半分は国家独占主義といわれる現代資本主義国家の 分析だった。書の後半で現状分析を試みる体裁をとっていた。書の目的は現状分析をするにあたり、帝国主義論と現状分析をする前提条件が どうしても欠かせないと考えたと思われる。「戦後日本経済学の一つの到達点」とされるのもうなづけるところである。
 宇野経済学もこの国の歴史学の大半が自由主義経済は第一次大戦までとしているのに対し、経済学の現状分析から問題提起をなしたのが この書でなかったかと思う。グローバル資本主義なる語で語られる昨今、氏の確かな見識に今更ながら驚かされる。
金融資本論あるいは帝国主義論の再構築が望まれる。経済学にとって、宇野の言う原理論、段階論そして現状分析の純化は喫緊の課題です。 とりわけ段階論の純化には程遠いように思われる。 (2019/10/7)